布団に入って、目を閉じているのに、
なぜかすっと落ちていかない夜があります。
はっきりした不安があるわけじゃない。
考えごとをしている感じでもない。
でも、どこかだけが落ち着かない。
—
こういうとき、
「何が原因なんだろう」と探し始めることがあります。
今日あった出来事。
誰かとの会話。
嫌なことを考えていたわけでもない。
それでも眠れない。
だから余計に、
「理由がわからない」
という感覚だけが残る。
—
でも少し引いて見ると、
その日の中で、
ずっと小さく力が入っていた、ということがあります。
—
ちゃんとしておこう。
変に思われないようにしよう。
気を抜かないようにしよう。
—
そういうものは、
その場では“緊張”として感じないことがあります。
むしろ普通に過ごしているつもりでいる。
でも、
身体のほうは、
ずっと少しだけ張ったままになっている。
—
人の目が気になっていたり、
自分を後回しにしていたり、
「こうあるべき」に合わせ続けていたり。
ひとつひとつは小さくても、
そういう力みが、
気づかないまま積み重なって、
そのまま夜まで続いているような。
—
そして静かになった夜に、
昼間は見えなかった張りだけが、
少し浮いてくる。
—
「このままでいいのかな」
—
その言葉が出てきたとき、
なにかを深く考えているというより、
ずっと続いていた緊張に、
ようやく意識が触れ始めているだけ、
ということもあります。
—
不眠は、
突然そこに現れるというより、
それまで続いていた状態が、
“眠れない”という形で表に出ていることがあります。
—
だから、
いま起きていることだけを見ても、
理由がうまく見つからない。
でも、
もっと前から続いていた流れとして見ると、
少し違って見えてくることがあります。
—
もしかするとその夜は、
いま新しく何かが起きているというより、
ずっと切れなかった緊張が、
静かな時間の中で、
そのまま残っているだけなのかもしれません。
—
そしてその張りは、
「眠れない」という形で出てくる前から、
人との関わり方や、
自分への向け方の中で、
少しずつ続いていたものだったりします。
→ 眠れない夜の背景にある心の状態|自分の内側に気づくことから始まる変化
—
また、
眠りたいのに頭だけが冴えてしまうような夜は、
体は休もうとしているのに、
脳だけが覚醒したままになっている状態として、
別の角度から見えてくることもあります。

