大きな出来事があるわけでもないのに、
なぜか夜になると眠れない。
理由がはっきりあるわけでもない。
強い不安があるわけでもない。
でも、布団に入ったとき、
「また眠れなかったらどうしよう」
その言葉が浮かぶ前に、
もう少し手前で、何かが動いている感じがある。
—
前にも、似た夜があった気がする。
はっきり思い出しているわけじゃないのに、
どこかで、その続きを警戒しているような感覚。
—
「また、ああなるかもしれない」
そう思った瞬間に、
まだ何も起きていないのに、
体のどこかが、先に備えに入ってしまう。
—
このままでいいのかな
また同じことになるんじゃないか
—
眠れるかどうかを考えようとしているわけじゃないのに、
気づくと、そっちに引き寄せられている。
止めようとしても、
どこかで完全には止めきれないまま、
時間だけが進んでいく。
—
これは、
考えすぎているからでも、
不安に弱いからでもなくて。
「また同じことが起きるかもしれない」という予測が、
思考より先に動いている状態。
—
過去に眠れなかった夜があると、
その記憶は、出来事として残るというより、
「こうなる可能性がある」という形で、
どこかに残り続ける。
—
だから今、問題がなくても、
似た時間、似た状況になると、
「また起きるかもしれない」
その前提だけが、先に立ち上がる。
—
まだ何も起きていないのに、
その“可能性”に反応して、
体が少しだけ固くなって、
意識がそちらに向く。
—
その状態で「眠れるかどうか」を見ようとすると、
確認するたびに、
「まだ眠れていない」という情報だけが増えていく。
—
だから、
眠れない原因を探しているというより、
「また同じ夜になるかどうか」を、
どこかで見張り続けている。
—
この夜に起きているのは、
何か強い不安というより、
“まだ起きていないことを先に繰り返している感覚”
なのかもしれない。
—
はっきりした理由がないまま、
でもどこかで落ち着かない夜。
それは、
「今」の問題というより、
「また同じになるかもしれない」という流れの中に、
少しだけ入ってしまっている状態。
—
このページは、
その流れを止めるためのものではなくて、
いま、どこに立っているのかを
少しだけ見えるようにするために置いています。
この感覚がもう少しはっきりしてくると、
「また眠れなかったらどうしよう」という形で、
考えとして動き始めることもあります。
—
そして、
このまま続けるには少し重たいときは、
いったんどこかで区切ることもできます。
