眠れない夜が続くと、
「また眠れなかった」「どうして自分だけ…」と、
つい自分を責めてしまうことがあります。
でも、眠れないのは怠けているからではなく、
心が疲れすぎて“もう頑張れないよ”と伝えているサイン。
そしてその裏には、
どうにかしたい気持ちが強すぎて、不安や焦りをどう扱えばいいのかわからず、
無意識に自分をコントロールしようとしている心の反応があります。
そんな夜ほど、自分に厳しくしてしまいがちです。
けれど、責めることは「弱さ」ではなく、
それだけ“真面目に、懸命に生きている証”でもあるのです。
この章では、そんな夜に「自分を責めない」ための心の整え方をお伝えします。
まず知ってほしいのは、責める自分も悪者ではないということ。
眠れない夜ほど、「どうにかしよう」と頑張る気持ちが強くなっているだけなんです。
その仕組みを知ることが、心をゆるめる第一歩になります。
だからこそ、癒しは「やめること」ではなく、「理解すること」から始まります。
💭なぜ自分を責めてしまうのか
自分を責めるのは、弱さではなく、心が安心を取り戻そうとする反応です。
どうにかしたい気持ちが強すぎると、不安を減らすために「責める」という形でコントロールしようとしてしまうのです。
たとえば:
・「どうにかしたい」=不安を抑えるための仮の安定
・「うまくいかない自分=ダメな自分」=条件付きの自己価値
・「次こそ失敗しないように」=努力の証明/守りのクセ
つまり、自責は“悪い癖”ではなく、過敏になった安全センサーの反応。
責めているあなたも、実はずっと頑張ってきた証なのです。
🌙 コントロールを手放した夜
どうにかしようと頑張るほど、眠りは遠ざかります。
ある夜、私はふと「今日はもう、眠れなくてもいいや」と思ってみました。
眠ろうとすることに疲れて、ただ静かに時間を過ごしたかったのです。
そのとき、何気なくつけたテレビで、
好きな料理系のYouTubeが流れていました。
包丁の音や湯気の立つ音を聞いているうちに、
少しずつ体の力が抜けていくのを感じました。
「眠るための時間」ではなく、「生きている時間」を過ごしている──
そんな感覚が、ふと心に浮かんだのです。
そして、「このままでもいい」とつぶやいた瞬間、
胸の奥に張りつめていた力がすうっとほどけました。
眠りは、努力ではなく安心の結果として訪れます。
“コントロールを手放す夜”に、初めて心が休む準備が整うのです。
🕊 自分を責めない夜の過ごし方
眠れないのは怠けているからではなく、
心が「もう頑張れないよ」と伝えているサインです。
どうにかしたい気持ちが強すぎると、不安や焦りをどう扱えばいいのかわからず、
無意識に“責める”という形で自分をコントロールしようとしてしまいます。
でもそれは、弱さではなく、自分を守ろうとする脳の反応なのです。
自分を責める代わりに、
「今日はよく頑張ったね」と声をかけてみてください。
少し涙が出てしまっても大丈夫。
心があなたの言葉を受け取った証拠です。
そして、できれば小さな“安心の儀式”をつくってみましょう。
温かい飲み物をいれる、本を開く、香りを楽しむ──。
それは「眠りを頑張る時間」ではなく、「心を休ませる時間」になります。
眠れない夜こそ、自分を優しく扱うチャンス。
責めることをやめようとするのではなく、
「なぜ責めてしまうのか」を理解することから、
本当の癒しは始まります。
今夜は、頑張ることをひと休みして、
ただ静かに“自分をいたわる時間”を過ごしてみてください。
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