眠れない夜。
「このまま一睡もできなかったらどうしよう」
「明日の仕事、大丈夫かな…」
そんな不安が頭の中でぐるぐる回り続けて止まらなくなることはありませんか?
私も長い間、同じように夜を過ごしてきました。時計の針ばかりを見つめて焦り、
「早く寝なきゃ」と思うほど目が冴えてしまう。生活リズムを整えても、不安だけはなかなか静まらなかったのです。
でもあるとき、夜にできる小さな工夫を見つけてから、不安の渦に巻き込まれにくくなりました。
ここでは、私が実際に続けてきて効果を感じた**夜にすぐできる“不安を和らげる方法”**を3つ紹介します。
どれもシンプルで今日から実践できるものです。
1. 不安を書き出す
不安を頭の中に抱えたままだと、考えが膨らんで眠れなくなります。
そんなときは、ノートやメモに一言でいいので書き出してみてください。
不安なら、不安。
怖いなら、怖い。
それだけでいいんです。
「こんな気持ちはダメだ」と否定したり、
「早く消さなきゃ」と抵抗したりする必要はありません。
ただ「自分はいま恐怖を感じているんだ」と認めること。
心理学でも「感情ラベリング」と呼ばれ、
感情を言葉にして受け止めるだけで、脳の興奮は鎮まりやすいといわれています。
途中で押さえ込もうとすると、出かかっていた感情がまた中に戻ってしまいます。
でも、しっかり“感じ切る”と、不思議なくらいスッと流れていく。
上から抜けていくような、下へ溶けていくような──そんな感覚で。
ジャッジはいりません。
「そう感じている自分」を、そのまま受け入れる。
それが、不安や恐怖を手放すための第一歩です。
2. 「眠れなくても朝は来る」と声に出す
眠れないときの焦りは、「このまま朝になったらどうしよう」という未来の不安から来ます。
そんなときはシンプルに、声に出して自分に言い聞かせます。
👉「眠れなくても、朝は必ず来る」
私も夜中の3時に目が冴えたとき、この言葉を繰り返すだけで肩の力が抜けました。
不安はたいてい「明日どうなるんだろう」と未来に意識を飛ばすときに強くなります。
そこで“今”に意識を戻す言葉を唱えることで、不安の暴走は止まりやすくなるのです。
これは心理療法でも取り入れられている考え方で、安心感を取り戻す助けになります。
3. 心と体をゆるめる行動をひとつ選ぶ
「眠らなきゃ」と思うほど眠れなくなる──これは多くの人が経験していることです。
だから完璧に眠ろうとしなくて大丈夫。「横になるだけでいい」と思いながら、体と心をゆるめる行動をひとつ選びましょう。
- 深呼吸を3回する(息を吐くときは吸うときの2倍の長さで。ストレスを全部吐き出すイメージで。)
- 好きな香りを枕元に置く
- 静かな音楽を小さな音で流す
私はラベンダーの香りを枕元に置くだけで、「休めている」という安心感が生まれました。
眠れなくても「休んでいること」に意識を向けると、気持ちはぐっとラクになります。
そしてもうひとつ大切なのは、不安を無理に追い払おうとしないことです。
「私は不安=弱い」ではありません。ただ“今は不安を感じている”というだけ。
『そっか、不安なんだね』と自分に声をかけて受け止めることは、心理学でいう**セルフコンパッション(自分への思いやり)**につながります。
不安を否定せず受け入れる姿勢が、心をさらにゆるめてくれるのです。
まとめ
眠れない夜の不安は自然なこと。
でも、ちょっとした工夫でその渦から抜け出すことができます。
- ノートに書き出す
- 「朝は必ず来る」と声に出す
- ゆるめてセルフコンパッションで自分を受け入れる
完璧に眠ろうとしなくて大丈夫。
小さな行動を繰り返すことで、夜は少しずつ怖くなくなります。
👉 昼の時間に「価値観ノート」を作っておくと、夜の不安にさらに強くなれます。続きは【昼編】で解説しています。
“☀️ 昼編:昼にやると夜の不安が軽くなる|価値観ノートの作り方” ‹ 眠りと心を整える実践ガイド
※正しがき
本記事は筆者の体験に基づいた一般的な情報であり、医学的な助言ではありません。
つらい不眠や強い不安が続く場合は、自己判断せず医療機関にご相談ください。