不眠症が続くと、
眠れないことそのものだけでなく、
不安や考えごとを頭の中で抱え続けてしまう時間が増えていきます。
何かを考えようとしているわけではなくても、
気づくと同じことが頭の中を回っている。
眠れていない脳でそれを繰り返すこと自体が、
さらに負荷を重ねてしまうこともあります。
私が「書き出す」という行為を大事にしているのは、
気持ちを前向きに変えるためではありません。
頭の中に置いたままにしないためです。
心の中のことを外に出すと、頭は軽くなる
不安や考えごとを頭の中だけで抱えていると、
脳は「忘れないように」「考え続けなければ」と
ずっと働き続けます。
書き出すことで起きるのは、
その内容が外に出て、見える形になるという変化です。
文字として目に見えると、
頭の中で保持し続ける必要がなくなります。
その結果、
- 頭の中の情報量が減る
- 同じことを考え続けなくて済む
- 明らかに頭が軽くなる感覚がある
これは気分の問題というより、
脳の仕事量が減るという実感に近いものでした。
なぜ、不眠のときほど「書き出す」が助けになるのか
不眠の状態にあるとき、
脳はすでに十分に疲れています。
その状態で、
頭の中だけで考え続けたり、整理しようとすると、
さらに覚醒しやすくなってしまいます。
書き出すことは、
考えを深めるためというより、
考える場所を移す行為です。
頭の中で回していたものを、
紙や画面に預ける。
それだけで、脳は少し休むことができます。
書いてみると、見えてくることがある
書き出すことで、
「何が不安だったのか」
「どこに引っかかっていたのか」
が、はっきり見えてくることもあります。
なんとなくモヤモヤしていたものが、
言葉になった瞬間に
「あ、これだったんだな」と気づくこともあります。
これは問題を解決するためというより、
正体がわからないまま抱えていたものを、
一度はっきりさせるという意味での整理です。
書き出すことは、深く見ていくことにも向いた行為でもある
書き出すことは、
自分の内側を少しずつ見ていくことにも向いた行為だと思っています。
頭の中にある気持ちや思考を、
そのまま外に出していく中で、
「これはどこから来ているんだろう」
「どうしてここに引っかかっているんだろう」
そんなふうに、
少しずつ輪郭が見えてくることがあります。
—
こうして自分の内側を見ていくこと自体は、
とても大切なものだと思っています。
—
ただ、
それをいつやるかは、少し大事なポイントになります。
夜は、深掘りしないほうがいい理由
夜は、眠れていない脳にとって、覚醒しやすい時間帯でもあります。
この時間に、
理由を探す
意味づけをする
気持ちを整理しきろうとする
そうしたことを始めると、
頭がさらに冴えてしまうことがありました。
—
深く見ていくこと自体は、大切なことだと思っています。
ただ、それを夜にやろうとすると、
考えることが増えてしまって、
結果として、休む方向から少し離れてしまうこともありました。
—
だから私は、
そういう深掘りは、朝や昼に回すようにしていました。
—
夜は、問題を理解する時間というより、
これ以上、頭を働かせないための時間。
—
ここで無理に整理しようとしなくても、
そのままの状態で置いておいても大丈夫です。
評価しないことを大切にする
書き出すときに、
あまり気にしなくていいと感じているのは、
良い・悪いを判断することでした。
前向きに書けなくてもいい
まとまっていなくてもいい
否定的な言葉が出てきてもいい
—
そのときの状態のまま、
外に出していくことだけで、十分役割があります。
—
書きながら、
「これでいいのかな」
「ちゃんと整理できているかな」
そんなふうに思うこともあるかもしれません。
—
ただ、その場で答えを出そうとすると、
また頭の中で考える流れが続いてしまうこともありました。
—
だから私は、
書き出すときは、整えようとせずにそのまま置く、
という感覚で使っていました。
ここまで書いてみて
書き出してみると、
ただ頭の中が軽くなるだけではなく、
自分が何に引っかかっていたのか、
少し見えてくることがあります。
「これはどこから来ているんだろう」
「どうしてここに反応しているんだろう」
そんな問いが、自然に浮かんでくることもあります。
—
昼間のように、
少し頭に余裕がある時間なら、
そのまま少し見ていくこともできます。
どこから来ているのか、
何に引っかかっているのか。
無理のない範囲で触れていくと、
少しずつ輪郭が見えてくることもありました。
—
ただ、夜に同じことを始めると、
気づきのつもりが、
いつの間にか考え続ける流れに変わってしまうこともありました。
—
だから私は、
書き出すことを、そのときの時間帯で少し分けていました。
昼は、少し見ていく。
夜は、外に出して、そこで止める。
—
それだけでも、
頭の中に抱えたまま眠ろうとするより、
少し違う流れを作れることがありました。
—
ここまで書き出してみて、
「まだ頭の中に残っている感じがする」と思うこともあるかもしれません。
—
もしこれを夜の時間に読んでいるなら、
ここから先は、あまり進まなくても大丈夫です。
—
夜は、
答えを出す時間ではなくて、
これ以上頭を働かせない方向に戻る時間。
—
それでも思考が止まらないときに、
「今夜はここまででいい」と区切るためのメモを、別にまとめています。
—
今の状態のまま、
そのまま開いてもらって大丈夫です。

