睡眠薬の減薬が不安な方へ|減らしては戻した私の4段階の体験

減薬

私が減薬を考えた背景

睡眠薬を飲んでいるのに、

眠れない夜が続いていました。

薬を飲めば眠れると思っていたのに、

眠れても2〜3時間ほど。

まったく眠れない夜が続くこともありました。

このまま、どうなってしまうんだろう。

薬が効かなくなったら、

私はもう眠れないのではないか。

そんな不安が強くなり、

この状態を何とかしたくて調べる中で、

不眠相談員の方のサイトにたどり着きました。

そのときの私が、まず望んでいたのは、

「薬を飲めば眠れる状態まで戻りたい」

ということでした。

薬をやめることよりも、

眠れる状態を取り戻すことで精いっぱいでした。

でも、薬を飲んでも眠れない夜が続いたことで、

私は、薬だけに眠りを支えてもらうことにも、

どこか限界を感じ始めていました。

たとえ一度眠れるようになっても、

また薬が効かなくなるかもしれない。

この先もずっと、

薬が効くかどうかを気にしながら眠るのだろうか。

薬が悪いと思ったわけではありません。

ただ私は、

一度眠れる状態まで戻ることができたら、

その先では薬を少しずつ減らし、

薬だけに頼らなくても眠れる状態をつくっていきたいと思っていました。

体や生活、眠りへの向き合い方も含めて、

一度、根本から見直してみたい。

それが当時の私の中にあった、

もう一つの希望でした。

でも、実際に始まったのは、

すぐに薬を減らすことではなく、

生活の土台を整えることでした。

そして、そこから減薬が終わるまでには、

思っていたより長い時間がかかりました。

私の減薬は、

薬の量が順調に減り続ける流れではありませんでした。

少し減らしては、

不安になって戻す。

眠れなかった一晩で、

「やっぱり私には無理なのかもしれない」

と思う。

そんな時期を何度も繰り返しました。

当時は、

同じ場所を行ったり来たりしているように感じていました。

でも振り返ると、

薬の量が変わらない間にも、

不安との距離や、

眠りへの向き合い方は少しずつ変わっていました。

この記事では、

私が減薬前から、

薬や眠りを考えない時間が増えていくまでに通ってきた流れを、

4つの段階に分けて書いています。

この記事でわかること

この記事では、

  • 減薬を始める前に何をしていたのか
  • 減らしたあとに、どんな不安が強くなったのか
  • 減らしては戻す時期に、何が起きていたのか
  • 最後はどのように薬から離れていったのか

を、私自身の体験に沿ってまとめています。

減薬の方法や、

薬の減らし方を説明する記事ではありません。

減薬が思うように進んでいないと感じたときに、

「今の私は、どのあたりにいるのだろう」

と、少し長い流れで見渡すための地図として読んでもらえたらと思います。

※この記事は私自身の体験を整理したものです。服薬量や減薬の進め方は自己判断で変更せず、必ず主治医や専門医にご相談ください。

私が通ってきた4つの段階

私の場合、

減薬前から薬を飲まなくなるまでには、

大きく分けて次の4つの段階がありました。

第1段階|減薬前

薬を飲んでも眠れない状態が続き、

すぐには薬を減らさず、

まず生活の土台を整えていた時期。

第2段階|減薬初期

少し薬を減らし始め、

眠れなかった一晩で、

減薬全体の結果まで判断したくなっていた時期。

第3段階|停滞しているように見えた時期

薬を減らしては戻すことを繰り返し、

薬の量を調整するだけでは支えきれないと感じ始めた時期。

第4段階|少しずつ薬から離れていった時期

眠りや薬について考える時間が減り、

薬を飲むことを忘れたまま眠る日が増えていった時期。

今の自分に近いと感じるところから、

読んでもらえたらと思います。

第1段階|減薬前——薬を飲んでも眠れず、生活を立て直していた

この時期にしていたのは、

薬を減らすことではありませんでした。

薬の量は変えずに、

朝起きる時間や、

一日の過ごし方を整えるところから始めました。

体内時計を整えるためには、

朝の時間をそろえることが大切だと教わっていました。

でも実際には、

夜中の2時や3時まで眠れなかったのに、

朝6時に起きると決めている。

ただでさえ寝不足なのに、

さらに睡眠時間を削るの?

そんな感覚もありました。

頭では、

生活リズムを整えることが大切だとわかる。

でも、寝不足の体はついてこない。

生活を整えること自体が、

負担に感じる日もありました。

それでも少しずつ続けていくうちに、

眠れる日も出てくるようになりました。

当時の私は、

これを減薬の準備だとはあまり考えていませんでした。

ただ、

薬を飲んでも眠れない状態から、

どうにか抜け出したいと思っていました。

今振り返ると、

この時期にしていたのは、

減薬に耐えられる自分をつくることではありません。

眠れない夜があったときに、

生活全体まで一緒に崩れてしまわないための、

土台をつくることだったように思います。

私が実際に続けていた生活習慣については、

こちらの記事にまとめています。

▶︎ 不眠回復の土台になった生活習慣チェックリスト|回復の土台を作る考え方

第2段階|減薬初期——眠れなかった一晩で、すべてを判断したくなった

生活リズムが少しずつ整い、

眠れる日も出てきた頃から、

私は薬を少しずつ減らし始めました。

減らした量は、

ほんのわずかでした。

けれど私の中では、

「薬が減った」ということ自体が、

とても大きな出来事でした。

これで眠れなくなったらどうしよう。

やっぱり薬がないと眠れないのではないか。

実際には、

減った量そのものよりも、

減らしたことで何が起きるのかという不安のほうが、

大きかったのかもしれません。

そして、

眠れない夜が出てくると、

「やっぱり減らすのは無理なんじゃないか」

という思いが一気に強くなりました。

眠れなかったのは、

まだ一晩だけかもしれない。

この先も同じ状態が続くかどうかは、

まだわからない。

それでも、その夜の私は、

減薬を続けられるかどうかまで、

すぐに決めたくなっていました。

薬を足したほうがいいのか。

元の量に戻したほうがいいのか。

このまま様子を見てもいいのか。

考え始めた瞬間から、

頭が休まらなくなっていきました。

実際に、

不安から薬を戻したり、

予定とは違う飲み方をしてしまったこともあります。

そのため途中からは、

服薬について夜中に一人で判断し続けるのではなく、

主治医と相談した方針へ戻ることや、

判断が必要なことは、

夜ではなく日中に考えるようにしていきました。

それでも夜になると、

薬のことだけではなく、

いろいろな考えが続けて浮かんできました。

また眠れなかったらどうしよう。

明日の仕事は大丈夫だろうか。

この状態が続いたらどうなるんだろう。

早く良くならなければ。

ちゃんと回復しなければ。

一つの不安から始まって、

気づくと、

まだ起きていない先のことまで、

その夜のうちに決めようとしていました。

私を苦しくさせていたのは、

眠れなかったことだけではなく、

今夜ひとりで、

この先のすべてを何とかしようとしていたことだったのかもしれません。

だから、そういう夜は、

浮かんでくる考えを無理に打ち消すのではなく、

今夜は考えなくていいことを、

一つずつ下ろすようにしていました。

未来を守る役目を、

今夜は下ろしていい。

まだ起きていないことを、

事実と同じ場所に置かなくていい。

休んでいる自分を、

今夜は採点しなくていい。

このメモには、

減薬中の夜に思考が次々と動き始めたとき、

今夜答えを出さなくていいことを、

一つずつ下ろすための言葉をまとめています。

▶︎ 減薬中「眠れなかったらどうしよう」の夜に読むメモ

眠れない日が続いていた頃に、

私の体と頭に起きていたことはこちらに書いています。

▶︎眠れない日が続くとどうなる?|私に起きていた体と頭の変化

第3段階|停滞しているように見えた時期——減らしては戻すことを繰り返した

前に比べると、

4〜5時間ほどまとめて眠れる日も、

少しずつ増えていました。

少し良くなってきたのかもしれない。

そう感じることもありました。

けれど、

薬を減らすと不安になる。

眠れない日が続くと、

また元の量へ戻す。

私の場合は、

そんな状態が長く続きました。

あとから振り返ると、

この時期は3年ほどあったと思います。

当時の私は、

前へ進めていないと感じていました。

減らしたのに、また戻してしまった。

やっぱり自分には、

薬をやめることはできないのかもしれない。

薬の量だけを見て、

進んだか、戻ったかを判断していました。

でも、その頃から少しずつ、

もう一つ見るようになったものがありました。

それが、

不安が出てきたあと、

自分の頭の中で何が始まっているのか、

ということでした。

不安そのものをなくそうとしたり、

早く答えを出そうとしたり、

まだ起きていない先のことまで考え続けたり。

私は長い間、

不安になっていることだけを問題だと思っていました。

でも、その不安に対して

自分がどう反応しているのかを知ったことで、

少し違う見え方ができるようになりました。

▶︎ 不眠の不安が消えない理由|「眠れなかったらどうしよう」が強くなる構造

そして、こうした自分の考え方や反応に気づくきっかけになったのが、

私の場合はカウンセリングでした。

▶︎眠れない夜の「〜すべき」が自分を縛っていた|カウンセリングで気づいたこと

▶︎眠れない日々から抜け出すヒント|カウンセリングで気づいた“生き方の軸”

第4段階|少しずつ薬から離れていった——眠りを考えない時間が増えた

カウンセリングで教わったことも、

心理や生き方について知ったことも、

その場ですぐに自分のものになったわけではありません。

瞑想や書き出すことなど、

そのときの自分に合いそうなことを、

日常の中で何度も試していました。

不安になったり、

また以前と同じ考え方へ戻ったりすることもありました。

それでも少しずつ、

不安が出てきたときに、

「あ、今また先のことを全部決めようとしている」

と気づけることが増えていきました。

不安にならなくなったわけではありません。

不安が出ても、

以前のようにそのままずっと飲み込まれ続けるのではなく、

途中で少し離れられることが増えていきました。

そして気がつくと、

眠れるかどうかを考えていない時間が、

少しずつ増えていました。

以前の私は、

朝から夜まで、

眠りのことを考えていました。

今夜は眠れるだろうか。

昨日より悪くなっていないだろうか。

薬をどうしたらいいだろうか。

その意識が、

少しずつ自分の生活へ戻っていきました。

今日は何をしよう。

どこへ行こう。

何を食べよう。

自分はどうしたいんだろう。

眠り以外のことを考えている時間が、

少しずつ増えていったのです。

減薬が終わった瞬間も、

はっきりとは覚えていません。

ある日を境に、

「今日から薬なし」と決めて、

急に終わったわけではありませんでした。

薬を飲むことを忘れたまま、

眠っている日がある。

そんな日が少しずつ増えていきました。

私にとって減薬は、

薬をやめることだけがゴールではなかったのだと思います。

眠ることに向き続けていた意識が、

少しずつ自分の生活へ戻っていく。

その流れの中で、

薬との距離も少しずつ変わっていきました。

不安で眠れなくなるときに|考えすぎる夜に私が支えにしていたこと

減らしては戻していた時期も、同じ場所ではなかった

当時の私は、

薬が減ったか、

また元の量へ戻ったかだけで、

前へ進んでいるかどうかを判断していました。

減らせたら進んだ。

戻したら失敗した。

そんなふうに見ていたのだと思います。

けれど振り返ると、

薬の量が変わらなかった時期にも、

不安に飲み込まれる時間や、

眠りについて考えている時間は、

少しずつ変わっていました。

減らしては戻していた頃の私は、

同じ場所を何度も回っているように感じていました。

でも、

まったく同じ場所へ戻っていたわけではなかったのかもしれません。

減薬の進み方や、

その途中で起きることは、

人によって異なります。

これは、

私が自分の経過をあとから振り返って、

見えてきた一つの流れです。

今いる場所だけを見ると、

何も変わっていないように感じることがあります。

私自身も、

その時期には、

自分の中で起きていた小さな変化には気づいていませんでした。

この地図は、

その頃の私が見られなかった流れを、

今の自分から振り返って整理したものです。

回復全体の流れを見たい方へ

減薬の途中で私は、

薬の量を調整することだけでは、

支えきれないものがあると感じるようになりました。

生活を整えること。

不安になったときの思考に気づくこと。

自分の考え方や、

長く続けていた反応を見直すこと。

減薬と重なるようにして、

私は少しずつ、

そうしたことにも向き合っていきました。

そのとき実際に何をして、

どのような順番で変わっていったのかは、

こちらにまとめています。

▶︎ 不眠回復の地図|30年以上の不眠から抜け出すまでの流れ

免責事項

この記事は、私自身が揺れながら進んできた過程をもとにまとめています。

医学的な判断、治療、服薬量の調整は、必ず主治医または専門医にご相談ください。

減薬の進め方や期間、減薬中に現れる状態には個人差があります。この記事は、すべての方に同じ経過や結果を保証するものではありません。

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